会社経営は、社長の夢と現実をどう埋めるか試行錯誤しながら進んでいくものだと思います。
社長は、会社の未来像を描くことができますが、未来像を紙に書き落とし(経営計画の策定)、現状と比較して、どのようにしたら、未来像に近づけるか確認していく作業(予算・実績管理)は苦手です。
以下のサイクルによって貴社の経営体質の改善、業績アップのための経理情報を経営の意思決定に役立てます。
STEP1 自計化の促進
中小企業の経営者は、自社の売上状況の把握のため、金融機関からの依頼、予算管理などの必要性から、会社の中で、経営実績が見える環境を作ることが求められます。
当社は、より経営実績を即時に見られる環境づくりをサポートする意味で、自計化(自社で月次決算を作れる環境)を進めています。
目標は、前月の会社の実績を翌月20日以内には遅くとも確認できる環境づくりです。
そのためには、当然パソコンの活用が必要です。
企業規模を問わず当社が関与している会社はパソコンをフルに活用し、販売管理、仕入在庫管理、資金管理、給与管理などを各種ソフトやエクセルを活用して行える環境にあるかと思います。
当然、その環境さえあれば最後には、会計ソフトを活用して月次決算を行える環境が出来上がります。
STEP2 月次決算
自計化ができる環境になった場合、経営者の関心は、自社の売上状況の把握だけにとどまらず、本来の月次決算のあり方に変わります。
会社の利益は、年に一回だけ把握し売上状況だけ毎月意識していた経営者でさえも、毎月の利益状況の把握、賞与の支給額決定などの意思決定、資金繰り状況の判断材料として月次試算表を必要とするようになります。
STEP3 予算実績管理
月次決算が行えれば、予算に対する事業状況の推移、前年同月対比資料の活用で当月の利益状況が適正な利益を上げているのかを判断できるようになります。
予算管理ができるようになると、自社の問題点・課題が見えてきます。
月次最終利益を出しているのになぜ資金が減っているのか、売上は増えているのに最終利益は出ていないといった、損益に関する問題点、人の効率化の問題、設備投資の問題、日次資金繰り表の必要性などが浮き彫りになってきます。
STEP4 月次経営会議
経営会議の目的は、当初、経営者の危機感を共有できる人材を増やし、利益を上げる議論をすることです。
ただ、どうしても、同族会社の場合、社長の意向が強く、活発な意見交換ができないのが実情です。そのため、経営会議をスムーズに行うための舵取りが必要となります。
第三者がいる場合の会議と、社内の人員だけの会議では、やはり時間内に突っ込んだところまで行く度合いが違ってきます。
声が大きい者の意見に振り回されたり、実は、真摯に会社のことを考えていても意見を出せないスタッフに主張ができる環境づくりをすることで活発な意見交換が行われることもあります。
会議についての議事録は、毎回テーマについての進捗状況を確認しながら次のテーマにフィードバックできるように作成し、中小企業でありがちな、やりっぱなしの提案ではない状況を維持することを心掛けます。
STEP5 経営会議の現状
経営会議は社員数が10名以上の会社であれば十分な効果が発揮できる環境にあります。
会社にとっては、金融機関に連帯保証している社長だけが資金の責任を負うように見えますが、会社に係っているすべての者はたとえ売上を上げることができない業務に係っていても利益を増やすことができる立場にはあるはずです。
そういった意味では、経営会議は、総ての者が利益責任を負うことになります。
その中でも、会社を組織的に運営するうえで必要な人員がいれば、多少少人数でも経営会議はスタートできると考えます。
PDCAサイクルを確実に回して、成果を創出!
PDCAのサイクルをまわしていくことで、問題解決能力が高くなり社員一人一人のやりがいが実感できる環境が整備されていくと思われます。
当り前のことを当り前にできる(凡事実行)環境が会社を存続させる近道です。
財務プランニングでは、経営計画をただ立案しただけでは終わらせないために、月次で徹底的にサポートします。
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